つまみ細工で利用されるのりは、工作用のチューブのりは使える?

今回は、kappaさんの素敵な動画のご紹介です。1cm角の布を染色し、小さな小さなお花をたくさん作成し、それをまとめた紫陽花のつまみ細工作品を仕上げてみえます。

繊細な手の動き、ゆったりとした雰囲気にいつまでもいつまでも見続けていただくなる動画です。布の切り方、染め方、乾かし方がとても詳しく解説されているため、つまみ細工をしたい人にとても参考になる動画だと思います。

今回は、つまみ細工の歴史とともに、この動画で使用されいてる「のり」についてまとめてみたいと思います。

つまみ細工歴史

つまみ細工の歴史については、knot japan(https://jp.tsumami-kanzashi.com/)さんのWebページにて古い参考文献を載せて考察してみえます。下記引用です。

◇ つまみ細工の由来
天明5年(1785年) 京都の康照卿という人が、とにかく手芸熱心で奥さんの古着を裁断し、箸の先を細く削って「丸つまみ」「角つまみ」の折り方を考案しました。手の甲に糊を伸ばして、丸つまみでくす玉のかんざしを作ったのがそもそもの始まりと言われています。(1914年刊 女子技芸つまみ細工全書より)

江戸時代の手芸大好きな旦那さんから始まったということですね。奥さんの古着を小さな布に切り、つまみ細工でかんざしをつくって広まった。旦那さんが奥さんのために作ったのでしょうか、または、売り物として作ったのでしょうか、想像が膨らみます(^o^)。

現代でよく言われるリサイクルの江戸時代バージョンですね。日本人が大切にするもったいない精神も感じられます。

約240年前から続く伝統工芸ですが、師匠から弟子への伝承だったためつまみ細工発達初期の正確な書物はあまり残っていないようです。人から人へ、長い間少しずつ改良が重ねられながら伝承していったようです。

つまみ細工ののり

つまみ細工ののりは、でんぷん糊が主に利用されているようです。今回ご紹介の動画の中で「ヤマト糊 高粘度でんぷん糊」とありました。調べてみるとヤマト糊もでんぷん糊ですが、その原料は、何とタピオカ!だそうです。

小学校の理科で「でんぷん」の実験といえば、じゃがいもだったので、てっきりじゃがいもが原料かと思っていました。もう一社、糊で有名な「フエキ」は、とうもろこし100%とのことです。各メーカーさん、こだわりの原料なのですね。

つまみ細工をするときに、でんぷん糊なら100均のチューブの工作用でんぷん糊でできるのか?とつい思ってしまいますが、粘度が足りず固まるまでに崩れてしまいます。でんぷん糊の中でも高粘度のものが必要なため、100均の糊では難しいです。もし、身近で代用品を探すのであれば、木工用ボンドの方がよいみたいです。

高粘度のでんぷん糊が手に入れば、本格的にその糊で制作してみたいものですね!